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緊急事態宣言とまん延防止等重点措置

2021.04.22

 

 

 

いずれも新型インフルエンザ等特別措置法(以下、特措法といいます。)を根拠としますが、主な違いを説明します。

 

 

 

まん防(まん延防止等重点措置)の根拠条文は、特措法31条の4です。その1項と2項では、以下のような定めがあります。ポイント部分に色付けしています。

 

 

 

第三十一条の六 都道府県知事は、第三十一条の四第一項に規定する事態において、国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼすおそれがある同項第二号に掲げる区域(以下この条において「重点区域」という。)における新型インフルエンザ等のまん延を防止するため必要があると認めるときは、新型インフルエンザ等の潜伏期間及び治癒までの期間並びに発生の状況を考慮して当該都道府県知事が定める期間及び区域において、新型インフルエンザ等の発生の状況についての政令で定める事項を勘案して措置を講ずる必要があると認める業態に属する事業を行う者に対し、営業時間の変更その他国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼすおそれがある重点区域における新型インフルエンザ等のまん延を防止するために必要な措置として政令で定める措置を講ずるよう要請することができる。

 

 

 

 2 都道府県知事は、第三十一条の四第一項に規定する事態において、当該都道府県の住民に対し、前項の当該都道府県知事が定める期間及び区域において同項の規定による要請に係る営業時間以外の時間に当該業態に属する事業が行われている場所にみだりに出入りしないことその他の新型インフルエンザ等の感染の防止に必要な協力を要請することができる。

 

 

 

他方、緊急事態宣言の根拠条文は、特措法45条です。その1項と2項には、以下のような定めがあります。ポイント部分に色付けしています。

 

 

 

第四十五条 特定都道府県知事は、新型インフルエンザ等緊急事態において、新型インフルエンザ等のまん延を防止し、国民の生命及び健康を保護し、並びに国民生活及び国民経済の混乱を回避するため必要があると認めるときは、当該特定都道府県の住民に対し、新型インフルエンザ等の潜伏期間及び治癒までの期間並びに発生の状況を考慮して当該特定都道府県知事が定める期間及び区域において、生活の維持に必要な場合を除きみだりに当該者の居宅又はこれに相当する場所から外出しないことその他の新型インフルエンザ等の感染の防止に必要な協力を要請することができる。

 

特定都道府県知事は、新型インフルエンザ等緊急事態において、新型インフルエンザ等のまん延を防止し、国民の生命及び健康を保護し、並びに国民生活及び国民経済の混乱を回避するため必要があると認めるときは、新型インフルエンザ等の潜伏期間及び治癒までの期間を考慮して当該特定都道府県知事が定める期間において、学校、社会福祉施設(通所又は短期間の入所により利用されるものに限る。)、興行場(興行場法(昭和二十三年法律第百三十七号)第一条第一項に規定する興行場をいう。)その他の政令で定める多数の者が利用する施設を管理する者又は当該施設を使用して催物を開催する者(次項において「施設管理者等」という。)に対し、当該施設の使用の制限若しくは停止又は催物の開催の制限若しくは停止その他政令で定める措置を講ずるよう要請することができる。

 

 

 

色付け部分を比較するとわかりやすいのですが、先ず、まん防が都道府県の「区域」に関するものであるのに対し、緊急事態宣言は都道府県「全域」に関わります(ただ、今回大阪府が実施したまん防の対象区域は「大阪府全域」でした。)。

 

次に、1項と2項の定める事項が逆転していますが、まん防が要請できるのは、特定の事業者に対する関係だけでその内容は「営業時間の変更」です。ところが、緊急事態宣言では、要請の対象が学校、社会福祉施設、興行場その他施設とはるかに広い上「当該施設の使用の制限」のみならず「停止」も求めることができます(要請等に違反した場合の過料も、前者は20万円以下、後者は30万円以下と異なります。)。

 

最後に、同じく1項と2項の定める事項が逆転していますが、まん防が住民に要請できるのは、上記事業者の事業所に「出入りしないこと」であるのに対し、緊急事態宣言では、住民の「居宅」等から「外出しないこと」です。

 

 

 

ちなみに、緊急事態宣言が対象とする学校、社会福祉施設、興行場その他の施設とは、以下のようなものです。同じく、今回話題の施設について色付けしています。

 

 

 

法第四十五条第二項の政令で定める多数の者が利用する施設は、次のとおりとする。ただし、第三号から第十三号までに掲げる施設にあっては、その建築物の床面積の合計が千平方メートルを超えるものに限る。

 

一 学校(第三号に掲げるものを除く。)

 

二 保育所、介護老人保健施設その他これらに類する通所又は短期間の入所により利用される福祉サービス又は保健医療サービスを提供する施設(通所又は短期間の入所の用に供する部分に限る。)

 

三 学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第一条に規定する大学、同法第百二十四条に規定する専修学校(同法第百二十五条第一項に規定する高等課程を除く。)、同法第百三十四条第一項に規定する各種学校その他これらに類する教育施設

 

四 劇場、観覧場、映画館又は演芸場

 

五 集会場又は公会堂

 

六 展示場

 

七 百貨店、マーケットその他の物品販売業を営む店舗(食品、医薬品、医療機器その他衛生用品、再生医療等製品又は燃料その他生活に欠くことができない物品として厚生労働大臣が定めるものの売場を除く。)

 

八 ホテル又は旅館(集会の用に供する部分に限る。)

 

九 体育館、水泳場、ボーリング場その他これらに類する運動施設又は遊技場

 

十 博物館、美術館又は図書館

 

十一 キャバレー、ナイトクラブ、ダンスホールその他これらに類する遊興施設

 

十二 理髪店、質屋、貸衣装屋その他これらに類するサービス業を営む店舗

 

十三 自動車教習所、学習塾その他これらに類する学習支援業を営む施設

 

十四 飲食店、喫茶店その他設備を設けて客に飲食をさせる営業が行われる施設(第十一号に該当するものを除く。)

 

十五 第三号から前号までに掲げる施設であって、その建築物の床面積の合計が千平方メートルを超えないもののうち、新型インフルザ等緊急事態において、新型インフルエンザ等の発生の状況、動向若しくは原因又は社会状況を踏まえ、新型インフルエンザ等のまん延を防止するため法第四十五条第二項の規定による要請を行うことが特に必要なものとして厚生労働大臣が定めて公示するもの

 

 

 

  •  大阪府において、令和3年1月に実施された緊急事態宣言では、飲食店が中心になっていましたが、今回4月に実施される緊急事態宣言では、百貨店等が対象になるかです。百貨店側としては、店舗でクラスター等は発生していないと反対していますが、大阪府としては、百貨店等を休業させることで、そこに到来する人数を減らした上で、結果として(街に出たついでに飲食等することを防ぎ)感染拡大を食い止めたいということのようです。

 

 なお、兵庫県や京都府も大阪府と横並びで対応することになりましたが、例えば、梅田で百貨店が休業しているのに三宮で百貨店が開いてると、人の流れがそっちにいってしまうという点もあるのかもしれません。

 

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投稿者:弁護士法人村上・新村法律事務所

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