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顧問弁護士④クレーム対応

2021.03.24

クレームの語源は「claim」という単語で、本来は要求・請求といった意味ですが、日本語的には苦情と理解されることが多いようです(いわゆる和製英語とされています。)。ですから、ここでは「商品・サービスに対し苦情を述べられた場合の対策」として話を進め、その中での弁護士・顧問契約の位置づけを説明したいと思います。

 

1 正当か不当か

 苦情の中にも、本来的に不当なものと正当なものがあります。

 例えば、スーパーの店員の態度が気にくわないとクレームを述べ商品を受け取ったにも関わらず代金を支払わないのは明らかに不当です。しかし、商品が痛んでいるからとクレームを述べ代金返還や交換を求めることは、本当に商品が痛んでいるのであれば正当です。ただ、その場合でも過度の損害賠償請求をすると不当になります。

 また、例えば、引越しの際にグラスが壊れたこと自体、殊更問題視して、執拗に元に戻せと迫ることも不当です。グラスが壊れたことを悲しいと思っていることに共感を求めているのかもしれませんが、家族や友人ならまだしも契約の相手方にすぎない引越し業者にそれを求めることは、不当な要求です。壊れた物を元通りにすることは物理的に不能ですし、仮に、修復が可能であったとしても、1万円のグラスを30万円かけて修復するよう求めることは、社会経済的に不能を要求するものだからです。一時期話題になりましたが、土下座を求める構造と似ています。

 ここではわかりやすい例を示しましたが、実際は、不当か正当かが不明確な場合や、両社が混在している場合などもあり、それらの判断は決して容易ではありません。この点をきちんと区別しないまま対応すれば、新たなクレームに発展したり、企業の信用を低下させかねません。他方、不当なクレームに安易に応じたことで、クレーマーが勢いづいたり、他の顧客からの同様の要求を誘引してしまったりということもありえます。

この点、弁護士であれば、クレームに対して、それらが法的に不当か正当かを判断し、適切に対応することができます。

 

2 弁護士による交渉

  弁護士が企業の代理人としてクレーム対応することで、経営者・従業員の方は事業活動に専念することができます。相手が直接クレームを繰り返してきても、企業として基本的な対応(謝罪、交換、弁償等)をした後であれば、なすべきことは終えてるので「弁護士に連絡して下さい。」といえばすみます。

また、弁護士は交渉の専門家ですから、相手のクレームが悪質であったとしても、断固とした交渉を進めることができます。弁護士として刑事告訴や損害賠償請求等の法的手段について知らせることの効果は絶大です。

弁護士が電話したり、内容証明郵便で受任通知や警告書などを送付した途端に、相手からの連絡がなくなることは珍しくありません。

 

3 弁護士による法的対応

(1)刑事手続

相手方の行為がなんらかの犯罪に該当すれば、警察への告訴によって、刑事事件としてもらうことが考えられますが、警察がすべての事案を捜査してくれるというわけでもありません。

そこで、証拠を適宜収集・提出しながら、弁護士が、「告訴状」という形でクレーム行為について法的評価を加えた文書を作成し、警察や検察に相談することで、刑事事件として扱ってもらう方法があります。

(2)民事手続

金銭的なものでいえば、クレームについての損害賠償請求に対する防御、クレームの損害賠償についての債務不存在確認請求訴訟、進んで、クレーム行為に対する損害賠償請求があります。事実を告知すること自体、場合によっては名誉棄損、信用棄損にあたりますし、事実の中に間違ったことや不適切なことを織り込んでいれば、それは明らかに違法な行為です。

クレーム行為を止めさせるものとしては、仮処分手続があります。訴訟は判決に至るまで相応の期間を要しますが、それまでに仮処分手続によって裁判所から面談強要禁止の仮処分を出してもらえれば、法的には相手方からの押しかけや繰り返しの電話が止められます。また、この仮処分手続では、裁判所が相手方の言い分を聴く「審尋」というものが行われますが、その結果、相手方が納得し、クレーム消滅・和解ができることもあります。

(3)証拠収集

証拠は、事案に応じて様々なものがありますが、弁護士であれば、弁護士としての「職権」による収集が可能です。弁護士会を通じた弁護士法23条に基づく照会のように弁護士にしか用いることのできない強力な証拠収集方法もありますし、弁護士であれば、裁判所を通して行う調査嘱託や文書提出命令も的確に用いることができます。匿名、新設アカウントであれば、身元がバレないかといえば、そんなことはありません。

 

4 弁護士との顧問契約の必要性

(1)迅速対応

以上の対応に共通していえることは、迅速かつ的確な対応が大事だということです。

迂闊に交渉を進めてしまうと、思わぬところで相手方に弱みを握られることになりかねません。一度してしまった不用意な説明は、後から撤回・修正することが難しい場合があります。また、対応が遅ければ、それ自体がクレームの理由となったり、相手方を勢いづけたりすることにもなります。さらに、早期の段階で証拠を管理しておけば、後々の対応を円滑に進められます。

迅速かつ的確な対応をするためには、弁護士と顧問契約を交わし日頃から情報共有し、連携しておく必要があります。

顧問弁護士であれば、上記のような細かで手間のかかる数多くの対応もしてくれます。

 

(2)クレームの予防等

顧問弁護士は、クレームが発生する原因を少しでも減らすようにコンプライアンス体制の整備にも協力します。また、企業が顧問弁護士の存在をホームページやパンフレットで表明していれば、それだけでもクレームの予防になるでしょう。

 

当事務所と顧問契約を交わしていただければ、クレーム対策に限らず、各場面に応じて様々なサポートを提供しております。関心があれば、当事務所までご連絡ください。

顧問弁護士の相談は、村上新村法律事務所まで

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投稿者:弁護士法人村上・新村法律事務所

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