事業再生法人破産

中小事業再生GL②手続の流れ

2022.07.05

 画像は、中小企業庁が公表している、業況判断DI(ディフュージョンインデックス)というもので、中小企業において、景気が良いと「思っている」企業数から景気が悪いと「思っている」企業数を差し引いた指数です。2020年4月~6月期(Q1)の落ち込みが激しいのがコロナの影響とされますが、業種間差が激しい(黄色の製造業・緑色のサービス業の落ち込みが著しい)というのが、コロナ不況の特徴の一つでもあります(コロナ不況の特徴については、https://m2-law.com/blog/1958/ )。

 ただ、回復傾向にあるといえ、2022年になっても全体的な業況は-20~-40ですから、依然として厳しい状況とされています。

 そのような中、中小企業の事業再生スキームとして新たに定められたのが、中小企業事業再生GLで、第一弾としてその概要を解説しましたが( https://m2-law.com/blog/1216/ )、今回はGLにおける私的整理手続(再建型・廃業型)の具体的内容の解説です。

 

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1 再生型

(1)再生型私的整理手続の申出

    ア 主要債権者(金融債権額のシェア上位50%に達するまでの対象債権者)に対し、再生型私的整理手続の申出

    イ 主要債権者全員の同意を得て、第三者支援専門家を選定

(2)第三者支援専門家による支援開始

   主要債権者の意向を踏まえて、再生支援を行うことが不相当ではないと判断された場合に支援が開始されます。

(3)一時停止の要請(資金繰りの安定のために必要な場合)

   対象債権者全員に、書面で同時に一時停止の要請(私的整理手続一般における、一時停止の概要については、https://m2-law.com/blog/1277/ を参照下さい)

   ア 中小企業者・対象債権者間で良好な取引関係が構築されていること

   イ 再生の基本方針が示されていること

(4)事業再生計画案の立案

     外部専門家の支援を受け、第三者支援専門家、主要債権者と協議の上、事業再生計画案を立案

    ※ 内容・数値基準は、以下のとおりで、中小企業再生支援協議会による再生スキームとほぼ同じです(GL第三4.(4)①イ~ニ 支援協スキームについては、https://m2-law.com/blog/1427/ を参照下さい。)。

    ア 内容は、以下のとおりです。

        ① 企業の概況

② 財務状況(資産・負債・純資産・損益)の推移

③ 保証人がいる場合はその資産と負債の状況(債務減免等を要請する場合)

④ 実態貸借対照表(返済猶予の場合は必須ではない)

⑤ 経営が困難になった原因

⑥ 事業再生のための具体的施策

⑦ 今後の事業及び財務状況の見通し

⑧ 資金繰り計画(債務弁済計画を含む)

⑨ 金融支援(債務返済猶予や債務減免等)を要請する場合はその内容

イ 数値基準(再生計画案成立後最初に到来する事業年度開始日から起算)の内容は、以下のとおりです。

 ① 実質的に債務超過である場合は、5年以内を目途に実質的な債務超過を解消する(企業の業種特性や固有の事情等に応じた合理的な理由がある場合にはこれを超える期間を要する計画を排除しない)

 ② 経常利益が赤字である場合は、概ね3年以内を目途に黒字に転換する(但し上記①括弧書と同じ例外あり)

③ 事業再生計画の終了年度(原則として実質的な債務超過を解消する年度)における有利子負債の対キャッシュフロー比率が概ね10倍以下となる(但し上記①括弧書と同じ例外あり)

(5)第三者支援専門家による事業再生計画案の調査

   計画案の相当性、実行可能性、金融支援の必要性等の調査

(6)債権者会議の開催

  ア 事業再生計画案の内容説明

  イ 第三者支援専門家による調査報告

  ウ 質疑応答、意見交換

  エ 意見(同意不同意)表明の期限の設定

(7)事業再生計画の成立

    全対象債権者が同意し第三者支援専門家がその旨を文書等で確認した時点で成立

(8)事業再生計画成立後のモニタリング

   3年間を目処に

 

2 廃業型

(1)廃業型私的整理手続の申出

主要債権者に対し、廃業型私的整理手続の申出

(2)外部専門家による支援開始

     主要債権者の意向を踏まえて、資産負債及び損益状況の調査検証、弁済計画案策定の支援等

(3)一時停止の要請(資金繰りの安定のために必要な場合)

   対象債権者全員に、書面で同時に一時停止の要請

   中小企業者・対象債権者間で良好な取引関係が構築されていること

(4)弁済計画案の立案

   外部専門家の支援を受け、主要債権者と協議の上、弁済計画案を立案

   ※ 弁済計画案の内容は、以下のとおりで、再建型の場合以上に簡潔です(GL第三5.(3)①イ)。

    ① 企業の概要

    ② 財務状況(資産・負債・純資産・損益)の推移

    ③ 保証人がいる場合はその資産と負債の状況

    ④ 実態貸借対照表

       ⑤ 資産の換価及び処分の方針並びに金融債務以外の弁済計画、対象債権者に対する金融債務の弁済計画

     ⑥ 債務減免等を要請する場合はその内容

(5)第三者支援専門家による弁済計画案の調査

   ア 主要債権者全員の同意を得て、第三者支援専門家を選定

   イ 第三者支援専門家による弁済計画案の相当性、実行可能性等の調査

   ※ 廃業型の場合は、再生型と異なり、弁済計画案の調査の段階で、第三者支援専門家が入ります(GL第三5.(4)①)。

(6)債権者会議の開催

   ア 弁済計画案の内容説明

   イ 第三者支援専門家による調査報告

   ウ 質疑応答、意見交換

   エ 意見(同意不同意)表明の期限の設定

(7)弁済計画の成立

    全対象債権者が同意し第三者支援専門家がその旨を文書等で確認した時点で成立

(8)弁済計画成立後のモニタリング

   弁済計画に沿った資産の換価及び処分等が適時・適切に実行されているかについて、報告を受けて履行状況を確認

 

 

投稿者:弁護士法人村上・新村法律事務所

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